FL Studio AI機能|制作がもっと楽しくなる5つの使い方

FL StudioにAI機能が次々と追加されているのをご存知でしょうか。
AIアシスタントやAIマスタリング機能など、すでに制作の現場で使える機能も増えてきています。

この記事では、FL Studio自体のAI機能を一つずつ整理し、Sunoなどの外部ツールとの役割の違いや組み合わせ方まで、まとめて解説します。
読み終えたときには、自分に合った機能から試せる状態になっているはずです。

目次

FL StudioのAI機能、今わかっていることを一覧で整理

今のFL Studioには、制作を後押ししてくれるAI機能がこれだけ揃っています。

操作に詰まったらその場で聞ける、仕上げの音圧調整も自動でサポートしてくれる、作曲のたたき台もすぐ出てくる
——使いこなせば、制作のスピードと幅は確実に広がります。

ただし、どれも「素材作り」や「作業時間の短縮」を助ける役割であり、作曲のセンスや仕上げの判断を代わりにやってくれるわけではありません。

なお、FL Studio全体の特徴や基本機能については、以下の記事でも触れています。

この記事では、5つのAI機能それぞれの使い道や注意点を、もう一段深く掘り下げていきます。

Gopherとは?FL Studioの「その場で聞ける相談相手」

Gopherは、FL Studioに組み込まれたAIアシスタントです。
操作に詰まったとき、画面を離れずその場で聞ける「相談相手」のような存在です。

FL Studio 2026では、このGopherが大きく進化しました。
質問に答えるだけでなく、トラックの整理・音量調整・ピアノロールへのフレーズ生成といった操作まで、頼めばその場で実行してくれます。

操作1|聞き方・頼み方の例

  • 「EDMっぽいドラムパターンの組み方は?」(操作の相談)
  • 「キックはどこに置くのがいい?」(操作の相談)
  • 「トラックを整理して」「ミキサーに割り当てて」(実際の操作の依頼)

わからないことを聞く相手としても、面倒な作業を任せる相手としても使えます。

操作2|聞いても答えが返ってこないケース

ただ、Gopherは万能ではありません。
マニュアルの知識がベースのため、感性に関わる相談には対応しきれないことがあります。

「このメロディーどう思う?」のような質問は、答えが曖昧になりがちです。
そこは人間の耳と判断に任せる部分だと考えておくと気が楽です。

操作に迷ったら、まずGopherに聞いてみる。それだけで詰まる時間がかなり減ります。

ステム分離・AIマスタリングという「仕上げを助ける」機能

ステム分離とAIマスタリングは、どちらも「曲を仕上げる工程」を助けてくれる機能です。
作曲ではなく、後半の作業を肩代わりしてくれる存在だと考えるとわかりやすいです。

ステム分離:既存曲を声・ドラムに分ける機能

ステム分離は、1つの音源をボーカル・ドラムなどのパートごとに分け直す機能です。
完成した曲から「ボーカルだけ抜き出したい」というときに役立ちます。

  • サンプリング・リミックスの素材作りに使える
  • ボーカルだけミュートしてカラオケ的に使える
  • 気になるパートだけ抜き出して練習に使える

ただし、この機能はProducer Edition以上限定です。
無料版や下位エディションでは使えないので、購入前に確認しておくと安心です。

AIマスタリング

AIマスタリングは、曲を配信用にちょうどいい音量・聞きやすさへ自動で仕上げてくれる機能です。
普段プロが手作業で行っている調整を、ボタン1つで近づけてくれます。

人間によるプロのマスタリングにはまだ及ばない部分もありますが、自分だけで仕上げるより明らかに聴きやすくなります。
まずは試してみて、仕上がりの基準を体感してみると良いです。

プロのマスタリングに完全に置き換わるわけではないので、最初の基準づくりとして気軽に試してみてください。

Loop Starter・コード進行AIという「作曲の手を貸す」機能

Loop Starterとコード進行AIは、作曲の「最初の一歩」を助けてくれる機能です。
ゼロから曲を作ってくれるのではなく、たたき台を出してくれる存在だと考えるとわかりやすいです。

Loop Starter:ジャンル別ループのたたき台

Loop Starterは、ジャンルを選ぶだけでループのたたき台を生成してくれる機能です。
具体的な操作手順は、以下の記事で詳しく解説しています。

コード進行AI:Chord Progression Toolの使い方イメージ

コード進行AI(Chord Progression Tool)は、ピアノロールに内蔵されたコード進行提案機能です。
AIがコード進行の候補を生成してくれます。

「Conventional(王道)〜Adventurous(実験的)」のスライダーで雰囲気の方向性を調整しながら、気に入った候補を選んでいくイメージです。
既存のメロディからコード進行を分析(Analyze)させることもできます。

気に入った部分だけ採用し、残りは自分の感覚でアレンジしていくくらいの距離感がちょうどいいです。

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Suno・UdioとFL Studioは何が違うのか

「AIで曲が作れるなら、FL Studioはもう不要では」と感じる人もいるかもしれません。
ですが、SunoやUdioとFL Studioでは、曲の作り方そのものが違います。

「自動でまとめて作る」か「自分の手で組み立てる」かの違い

SunoやUdioは、テキストの指示を出すだけで、歌詞・メロディ・伴奏まで含めた曲全体を一度に生成してくれます。
生成段階では、どんな音を使うかは基本的にAIにおまかせの状態です。

一方のFL Studioは、楽器を選び、音を一つひとつ配置し、トラックごとにミックスのバランスを調整しながら曲を組み立てていく道具です。

つまり両者は競合ではなく、得意なことが違うだけです。
「早く曲の形にしたい」ならSuno、「自分の意図通りに仕上げたい」ならFL Studio、という使い分けができます。

Sunoで生成した曲をFL Studioに取り込み、各トラックを自分の手で調整し直すという組み合わせ方も可能です。

FL Studioコミュニティの慎重な声

とはいえ、AI生成曲に対しては、FL Studioユーザーの間でも慎重な見方があります。
オリジナリティや著作権の扱いに不安を感じる人が一定数いるのも事実です。

AI生成素材を使うかどうかは人それぞれです。どちらの選択でも、最終的な仕上げにはFL Studioの操作スキルが必要になる点は変わりません。

Sunoで作った素材をFL Studioで仕上げる流れ

「組み合わせ方も可能」と言われても、実際にどう作業するのかイメージしづらいかもしれません。
ここでは、操作の流れだけをざっくりつかんでおきましょう。

  1. STEP1|Sunoでステムを書き出す:ステム分離機能(Auto Split)を使うと、生成した曲をドラム・ベース・ボーカルなど最大12個のステムに分けてWAVファイルで書き出せます
  2. STEP2|FL StudioのPlaylistに取り込む:書き出したステムをFL StudioのPlaylistに並べると、各パートが個別のトラックとして配置されます
  3. STEP3|ミキサーで仕上げる:トラックごとに音量やエフェクトをミキサーで調整し、自分の意図に合わせて仕上げていきます

Sunoのステム分離機能(Auto Split)の利用にはProプラン以上の契約が必要です。

【2026年最新】FL Studio 2026が正式リリース

ここまで紹介した機能は、2026年7月に正式リリースされた「FL Studio 2026」でさらに広がりました。
すでにFL Studioを持っている人なら、無料でアップデートできます。

AI面での目玉は、先ほど紹介したGopherの進化です。
2025年12月にはAI音声技術のElevenLabsとの提携も発表されました。

スクロールできます
時期動き
2025年12月ElevenLabsとの提携を発表
2026年7月FL Studio 2026を正式リリース(Gopherのエージェント化など)

提携の第一歩として、FL Cloud Proの契約者はElevenLabsの音声・音作りツールを試せるようになっています。

この記事は2026年7月時点の情報です。
Gopherの操作実行など、FL Studio 2026の新機能は当サイトでも順次詳しく解説していきます。

AI機能は更新が早い分野なので、最新の内容は公式サイトもあわせて確認すると安心です。

よくある質問

FL StudioのAI機能は無料で使えますか?

機能によって条件が異なります。

  • ステム分離:Producer Edition以上が必要
  • AIマスタリング:FL Cloud経由で利用でき、無料枠あり
  • Gopher・Loop Starter・コード進行AI:いずれもFL Studio本体に組み込まれた機能

無料で使えるかどうかは機能ごとに違うので、気になる機能から1つずつ確認してみるのがおすすめです。

Gopherは何を聞いても答えてくれますか?

操作方法に関する質問は得意です。

ただ、Gopherはマニュアルの知識をベースにしているため、文脈に細かく依存する質問や、感性に関わる相談には対応しきれないことがあります。

「このメロディーどう思う?」のような曖昧な質問より、「キックの音量を下げたい」のような具体的な操作の質問の方が、的確な答えが返ってきやすいです。

AIに頼ると音楽制作のスキルは身につかなくなりますか?

その心配はあまりしなくて大丈夫です。

ここまで見てきたように、FL StudioのAI機能はどれも作業の一部を助けてくれる「相棒」であり、作曲のセンスや仕上げの判断は今も人間が担っています。
AIに頼れる部分は頼りつつ、自分の手で仕上げる経験を積んでいくことが、結局はスキルアップへの一番の近道です。

まとめ

FL StudioのAI機能は、作曲や仕上げを代わりにやってくれる魔法ではなく、隣で手伝ってくれる「相棒」です。

  • Gopher:操作の相談相手であり、頼めば作業もこなしてくれる存在
  • ステム分離・AIマスタリング:仕上げ作業を助けてくれる機能
  • Loop Starter・コード進行AI:作曲のたたき台を出してくれる機能

判断と仕上げを自分の手でやる以上、FL Studioを学ぶ意味は今後も変わりません。
まずはGopherやLoop Starterなど、無料で触れる機能から試してみてください。

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