FL Studioプラグイン入門ガイド【種類・覚え方・チェーン例】

FL Studioを使い始めて、プラグインの多さに圧倒されていませんか。

標準で100種類以上のプラグインが搭載されているので、
「どれから使えばいいかわからない」という悩みは、多くのFL Studioユーザーが通る壁です。

この記事では、プラグインの種類・段階別の覚え方・EDM/Lo-fi/Trapのジャンル別チェーン例まで、標準プラグインの基礎を体系的に解説します。
読み終えたあと、「どのプラグインを・どの順番で・どう使えばいいか」が明確になります。

目次

FL Studioのプラグインは、大きく「2種類」だけ

プラグインの整理で迷ったら、まずこの2種類の分類を覚えてください。

Generator(ジェネレーター)=音を出すもの

シンセ、サンプラー、ドラムマシンなど音源系プラグインです。
基本的にチャンネルラックに追加して使います。
FLEX(シンセ)、Sytrus(シンセ)、FPC(ドラム)などがこれにあたります。

Effect(エフェクト)=音を変えるもの

EQ、コンプレッサー、リバーブ、ディレイなど音処理系プラグインです。
基本的にミキサーに挿して使います。
Fruity Parametric EQ 2、Fruity Compressor、Fruity Reeverb 2などがこれにあたります。

基本的には、チャンネルラックに置くのがGenerator、ミキサーに挿すのがEffect。

ブラウザのPlugin databaseを開くと、「Generators」と「Effects」のフォルダで分類されています。
この構造を頭に入れておくと、プラグインの整理がぐっとラクになります。

よく使うプラグインを把握しよう

FL Studioでは、プラグインがカテゴリ別に整理されています。
すべて覚える必要はないので、まずは以下のよく使うプラグインの一覧を眺めてみてください。
何をどの順番で覚えるべきかは後述します。

Generators(音源系)

スクロールできます
プラグイン名チャンネルラック上のカテゴリ役割・用途
FLEXSynth classicプリセット型シンセ。選ぶだけで即戦力の音が出る。音作りの入口
SytrusSynth classicFMシンセ。EDM・ハウス系の音作りに強い
3x OscSynth classicシンプルな減算合成シンセ。シンセの仕組みを学ぶのに最適
KeplerNewRoland JUNO-6™の再現シンセ。ビンテージパッド・コードに◎。Lo-fi・チルアウト・ハウス向き
FL KeysMiscピアノ音源。Lo-fi・チルアウト系に◎
FPCDrumドラムパッドサンプラー。ワンショットを並べてドラムを組む
Fruity SlicerDrumオーディオサンプルをスライスして演奏できるサンプラー
DirectWaveSampler汎用サンプラー。外部音源の読み込みにも使える

Effects(エフェクト系)

スクロールできます
プラグイン名ミキサー上のカテゴリ役割・用途
Fruity Parametric EQ 2Filter全トラック必須のEQ。視覚的でわかりやすい
Fruity CompressorDynamicsコンプの基本を覚えるための入門プラグイン
Fruity LimiterDynamicsサイドチェイン設定にも使う万能リミッター
MaximusDynamicsマルチバンドコンプ兼マスタリングツール
SoundgoodizerDynamicsツマミ1つで音を太く明るくするエンハンサー
Fruity Soft ClipperDistortion音割れ防止+音圧稼ぎのクリッパー
Fruity Reeverb 2Delay reverb空間感を加えるリバーブ。汎用性が高い
Fruity Delay 3Delay reverb余韻・奥行きを出すディレイ
Fruity Love PhilterFilterLo-fiのこもり感に使うフィルター
Fruity ChorusFlanger音に揺らぎと広がりを加える。シンセパッドを厚くしたいときやLo-fiのテープ感にも
Fruity Stereo EnhancerStereoステレオイメージを広げる
DistructorDistortion歪み・フィルター・コーラスを組み合わせられるマルチ歪み系。Lo-fiのサチュレーション感に最適

ちなみに、私はFL Studioの入門講座を運営しています。
基本操作・定番テクニック・トラック完成の考え方まで、日本語で体系的に学べるオンライン講座です。
30日間サポート・全額返金保証付き。最初の一歩や再スタートとしてぜひ。

【段階別】最初に覚えるべき標準プラグインセット

「どのプラグインから覚えればいいかわからない」という悩みには、段階別に絞り込むのが一番の近道です。

STEP 1:まず音を出す(Generator系)

FLEX

プリセットを選ぶだけで即戦力の音が出るシンセです。
ドラム系プリセット(Acoustic Drumsなど)も充実しており、ジャンルを問わず使えます。
音作りの入口として最適な1本です。

Sytrus

FMシンセサイザーで、FLEXより自由度が高く音作りの幅が広がります。
EDM・ハウス系のシンセサウンドを作りたい方に特に有効です。

3x Osc

3つのオシレーターを組み合わせるシンプルな減算合成シンセです。
シンプルな構造だからこそ、シンセの仕組みを体感しながら学べます。

FL Keys

ピアノ音源です。Lo-fiやチルアウト系のトラックでよく使われます。

FPC(Fruity Pad Controller)

ドラムパッドタイプのサンプラーです。
サンプルをパッドに割り当てて叩くスタイルで、ドラムパターンを作るときに使います。

最近はFPCよりも、FL CloudやSpliceなどのサンプル素材を直接読み込んでドラムを組む方法のほうが主流になってきています。

STEP 2:音を整える(Effect系・基本)

Fruity Parametric EQ 2

FL Studio定番のEQです。
どの帯域を調整しているかが視覚的にわかりやすく、すべてのトラックに使います。

Fruity Compressor

コンプレッサーの基本操作を覚えるための入門プラグインです。
パラメータがシンプルで、コンプの効果を体感しながら学べます。

Fruity Reeverb 2

空間感を加えるリバーブです。
シンセやボーカルなど、奥行きを出したいトラックに使います。

Fruity Delay 3

ディレイエフェクトです。
繰り返しの余韻で音に広がりと奥行きを出せます。

Fruity Love Philter

フィルター系エフェクトです。
Lo-fiのローパスフィルターによる「こもり感」を出すのに使われます。

エフェクト系プラグインにもプリセットが用意されています
「正しい使い方」を探すより、ツマミをぐりぐり動かして「この数値でこう変わる」を体で覚えるほうが、テキストで読むより100倍身につきます。

STEP 3:音に個性を出す(Effect系・応用)

Soundgoodizer

ツマミ1つで音を太く明るくするエンハンサーです。
初心者でも手軽に音質を底上げできます。

Fruity Soft Clipper

音割れを防ぎながら音圧を稼ぐクリッパーです。
マスタートラックに挿してリミッター的に使うのが定番です。

Maximus

マルチバンドコンプレッサー兼マスタリングツールです。
マスタートラックの音圧・バランスを整えるのに使います。

Fruity Stereo Enhancer

ステレオイメージを広げるエフェクトです。
ノブ1つで手軽に音の広がりを調整できます。

Distructor

歪み・サチュレーション系エフェクトです。
Lo-fiのテープ感・アナログ感を出すのに使われます。

ちなみに、私はFL Studioの入門講座を運営しています。
基本操作・定番テクニック・トラック完成の考え方まで、日本語で体系的に学べるオンライン講座です。
30日間サポート・全額返金保証付き。最初の一歩や再スタートとしてぜひ。

【ジャンル別】標準プラグインで完結するチェーン例

ここでは上記で紹介したプラグインを使って、3ジャンルそれぞれの基本エフェクトチェーンを紹介します。

EDM / House

ハウスミュージックで重要なのは、シンセの抜け感とキックの力強さ、そしてキックとベースの住み分けです。

シンセ・リードトラック

FLEX または Sytrus → Fruity Parametric EQ 2 → Fruity Stereo Enhancer(広がりを追加) → Fruity Reeverb 2(空間感)

キックトラック

Fruity Parametric EQ 2(キックのピーク周波数を確認して低域を整える) → Fruity Compressor(アタック・サステインを調整)

サイドチェイン(キックとシンセの住み分け)

Fruity Limiterをシンセトラックに挿してMixerのルーティングで設定する方法が主流です。Fruity Peak Controllerを使う方法もあります。

マスタートラック

Fruity Parametric EQ 2 → Fruity Soft Clipper → Maximus

Lo-fi

Lo-fiはあえて音を「劣化」させてレトロ感を出すジャンルです。フィルターと歪みが鍵です。

ピアノ・サンプルトラック

FL Keys または FLEX → Fruity Parametric EQ 2(高域を少し落とす) → Fruity Love Philter(ローパスでこもり感) → Distructor(軽くサチュレーション) → Fruity Delay 3(テープ揺れを含めたタイム系・ゲート系の質感)

ドラムトラック

サンプル素材(FL Cloud / Splice)または FPC → Fruity Parametric EQ 2 → Fruity Compressor(パンチを出す) → Fruity Reeverb 2(軽く空間を加える)

マスタートラック

Fruity Parametric EQ 2 → Maximus(控えめに音圧調整)

Trap / Hip Hop

Trapはドラムの重さと808ベースの存在感が核心です。

ドラム・808ベーストラック

サンプル素材(FL Cloud / Splice)または 3x Osc → Fruity Parametric EQ 2(808のピーク周波数を確認してローエンドを強調) → Fruity Compressor → Fruity Soft Clipper

サイドチェイン(キックと808の住み分け)

Fruity Limiterを808トラックに挿してMixerのルーティングで設定する方法が主流です。Fruity Peak Controllerを使う方法もあります。

シンセ・メロディトラック

FLEX → Fruity Parametric EQ 2 → Fruity Reeverb 2

マスタートラック

Fruity Parametric EQ 2 → Fruity Soft Clipper → Maximus


外部VSTを追加するタイミングと選び方の基準

標準プラグインを使い続けていると、「もっとこういう音が欲しい」という場面が出てきます。
それが外部VSTを追加するタイミングです。

追加を検討するサイン

  • 特定ジャンルの音がどうしても標準では出せない
  • よく使うプラグインと同じ用途のものを探している
  • 標準プラグインの基本操作はひと通り理解できた

標準プラグインを使いこなせていない段階での外部VST追加は、選択肢が増えて混乱するだけです。
まずは標準プラグインを徹底的に使い込むことを優先しましょう。

外部VSTの追加方法やPlugin Managerの設定手順は、以下の記事で詳しく解説しています。

よくある質問

標準プラグインだけでも本格的な曲は作れますか?

作れます。EQ・コンプ・リバーブ・シンセを組み合わせれば、ジャンルを問わず制作できます。まず標準プラグインを使いこなすことが、外部VSTを活かす近道にもなります。

GeneratorとEffectはどこに挿せばいいですか?

基本的にGeneratorはChannel Rackに追加、EffectはMixerのInsertスロットに挿します。まずこのルールで覚えておけば、制作上で迷うことはほとんどありません。

プラグインが多すぎてどれを使えばいいかわかりません。

まずFLEX(シンセ)、Fruity Parametric EQ 2(EQ)、Fruity Compressor(コンプ)の3本から始めてください。この3本を使いこなせるだけで、制作のクオリティが大きく変わります。

まとめ:今日からできる3ステップ

  1. Generator(音源)とEffect(エフェクト)の2種類に整理する カテゴリ表を見ながら、一般的にどんなプラグインが使われるか確認しましょう
  2. STEP 1〜3のプラグインを段階的に覚える まずFLEX・Parametric EQ 2・Fruity Compressorの3本から始めると実践しやすいです
  3. ジャンル別チェーン例を参考に、実際の曲に適用してみる EDM・Lo-fi・Trapのどれか1つを選んで試してみましょう
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次